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売上を上げるコンサルティング~調査の実際③~
調査方法の中でもインタビューは、とても重要です。アンケートは定量データを大量に収集して処理しますが、インタビューは、主観的なデータを柔軟に収集することができます。相手によって質問項目を変えたり、深堀りをします。話を聞くだけなら誰にでもできそうな調査ですが、コンサルタントは、漠然とインタビューをしているわけではありません。
事前に質問項目を準備していることは、当然です。限られた時間で、どの程度の質問に答えてもらえるか考えます。相手が答えやすい質問を答えやすい順番で、雑談の雰囲気を作り緊張をほぐすことも大事です。質問に答える方は、内心とても緊張しています。(警察の取り調べにならないように。)
最大の特徴は、モデルを準備して聞き取りをしている点です。モデルは、調査データをまとめ、報告書を作成する時の下敷きのようなものです。調査結果をモデルで整理し、課題を見つけ、コンサルティングに活かします。
モデルは、案件によって使い分けます。調査の目的、調査後のコンサルティングを想定してモデルを選択します。素人(失礼!)の調査は、調べるだけ調べて、改善、解決の道筋を考えていないので、調査はしたが、“これから、どうする?”という結果になりがちです。コンサルタントは、“こういう結果がでたら、こう。”といった具合に仮説を立てながら、調査を行い、解決策を導きます。
しかし、経験のあるコンサルタントも思い込みは禁物で、似たような案件でも、全てのデータを揃えた上で、分析をして結論を導きだし、問題解決提案を行います。
METS consultingの実際.~日経 活かす企業人~モスフードサービス~
※本文は、日本経済新聞“活かす企業人”を参考にさせて頂いています。不都合がございましたら、速やかに削除しますので、お手数ですが、ご連絡ください。
【モスフードサービス】「食を通じて人を幸せにすること」を企業目標とする当社が求める資質は4つ。①集団を統率する仕事に向いている②自分で考え、自立的に仕事を進める③目標や課題のプレッシャーが大きい仕事を求める④前例のない課題にチャレンジする仕事を求める-です。人材育成面ではより個人の特性を活かしていくため、昨年から年次や職位などによる一律の研修を見直しています。また管理職手前の段階で各自の希望に応じて、その後会社のリーダーを目指すか、生活とのバランスを重視するか選択してもらう方針です。(中略)店頭ではお客様によって最適解が違うのでマニュアル型のサービスでは対応できません。
96%がFC店であるファーストフードチェーンとしては、個人尊重を重視している点に特徴があります。全国1,374店の高品質・標準化は容易ではありません。社員教育と自己申告制度のシナジーで企業目標の達成を目指していますが、FCシステムと個別のお客様のCSとの“折り合い”を、どのようにつけていくかが、大きな課題です。
従来の“手順・手続き”マニュアルでは、個別顧客対応上の弊害も多いでしょうが、多くのお客様を満足させるレベルを保つマニュアルは必要です。経験の少ないアルバイトや店長に最適解の対応を求めるには無理があるでしょう。従って、業務を効率化させるマニュアルの活用は当然として、一方、最適解の判断を促すマニュアルと運用教育のシナジーが必要です。(ここで示しているマニュアルとは、『教科書』のようなものです。)
売上を上げるコンサルティング~調査の実際②~
残暑お伺い申し上げます。暑い日が続いていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。どうぞ、ご自愛ください。
私は、調査活動の真っ最中です。前々回に調査の内容を書きましたので、今回はその調査の実際について情報提供いたします。(守秘義務の順守を前提とします。)
化粧品メーカーは、化粧品をたくさん売りたいと考えます。販売経路(チャネル)と販売手段(プロモーション)は、色々考えられます。売上を増やすには、“何に”資源(人、モノ、資金、労力など)を集中させるかが、重要です。そのメーカーは、お客様と直接、接する“場所”が重要だと考えています。国内にたくさんある“場所”での販売効率を向上させ、売上を上げます。“何を”したら良いのかを決める前に、今、“どうしているか”を知ることが大事です。
そこで調査が始まりますが、今回は、①インタビュー②アンケート③オブザベーション④ドキュメントの4種の組み合わせで行っています。インタビューは、現地での販売を担当している人たちに会いにいきますので、今月は、旭川、長野、沖縄を終えて、東京、奈良を訪問します。(数年分の夏季旅行を今年だけで・・・という感じです。あくまで仕事ですけど。)
日時のアポイントは社内のスタッフにお願いします。交通の手配や宿泊の手配もして頂けます。訪問時には、現場のオブザベーション(販売場面の観察)と販売に活用している資料、ツール類のドキュメントも収集します。とにかく、現地を訪問し、販売員と直接話をすることが大事です。基本的な調査方法は、業界、職種が異なっても同様です。《続く》
トヨタ自動車の”トヨタ式”を支える、Toolとは。
トヨタ自動車が、世界的な企業で、日本を代表する企業の一社であることは、誰もが知るところですね。また、『KAIZEN』は、トヨタ発の世界で通用する経営用語になっています。
その『トヨタ式』を実現させている重要な要素の一つがツールです。会社は、ただよい物を作って、世に送り出せばよいというものではありません。社会に認められて、永続するには、常に改善を行う必要があります。多くの人が力を合わせて改善を行うためには、Toolが必要です。
トヨタ自動車では、以下の8つのToolを使って組織活動を行っています。
①ベンチマーキング②「見える」化③現地現物④一気通貫⑤品質保証⑥多能工⑦標準作業書⑧人間性尊重
Toolの最初は、“開発”です。よいToolは、使う人が、会議(Meeting)で、知恵を集めて作ります。Toolは、会社の方針に基づくと共に、業務の流れの中で整合性がなければ使えません。従って、業務設計(System)が大前提となります。また、Toolは、使いこなせなければ効果を発揮しませんので、使いこなす教育(Education)が必要です。
従って、Toolを活用して成果を上げるには、よいMeeting、よいEducation、よいTool、よいSystemのMETS modelを活用したコンサルティングが効果的です。
トヨタ自動車は、Toolをうまく使いこなす“人づくり”に長けた会社です。あなたの会社、職場には、どのようなToolが必要ですか?また、Toolをうまく使っていますか?
売上を上げるコンサルティング~Research(調査)①~
METSconsultingの大前提は、調査です。市場の動向が売上に大きな影響を与えます。クライアントが、コンサルティングを依頼するということは、売上が不十分であるからです。売上が上がるにしても、下がるにしても、その第一の要因は市場の変化にあります。第二の要因は、組織の対応力です。従って、まず市場の機会要因と脅威要因を把握することが必要です。過去の経験に頼るコンサルタントの時代ではありません。必ず、客観的な現在のデータを活用したコンサルティングを依頼しましょう。客観的な調査データが報告されないと、クライアントが自社のビジネス状況を判断できず、コンサルタント任せ(依存)になってしまします。調査対象の業界出身でなくとも調査・診断能力の高いコンサルタントは、適切なコンサルティングを行います。それぐらい、現在の市場は、変化のスピードが早く、過去の経験が活かしにくくなっています。
調査の基本的な方法は、①アンケート②インタビュー③ドキュメント④オブザベーションの組み合わせです。組織内外を調査します。市場を理解できて、よい戦略を立案しても、組織状況を把握しておかなければ、よい組織改革計画ができません。
調査会社や戦略コンサルタントを活用すれば、詳細な調査データや優れた事業戦略が、得られるかも知れませんが、組織に対応力がなければ、戦略も遂行できません。売上を上げるには、戦略と組織対応力のバランスが重要です。
売上を上げるコンサルティングは、市場の変化に対応する組織をつくるコンサルティングです。《続く》