リーダー研修が盛況でも、リーダーが育たない理由⑱

■大人の世界は、子供の世界と同じなのか?

 中学生の頃は、気の合う友達もできてグループをつくるでしょう。複数のグループができて対立することもあるでしょう。グループに所属しない孤立した生徒もいて多様化します。

 グループ活動では、人間関係が緊密になるのでお互いを強く意識したり、力量を比べたり、認め合ったりしながら、自然と自己理解と他者理解の能力を身につけていきます。

 そのグループの中から、自然と中心的なメンバーが現れてやがて影響力をもつようになります。

 自分がグループの中心的な存在と自覚すると、振る舞いや言動を考えるようになります。そうなると、他のメンバーとの違いが顕著になってきます。

 このグループは非公式であり目的や使命をもった集団ではありません。役割分担やルールがなく人間関係によって結びついた集まりにすぎません。

 人の集まりに、目的、使命、目標、役割分担、ルールなどの要素が備わるとチームに変わります。

 人が集まると「力」をもちます。その「力」をよいことに使えば成果を上げることができますし、悪いことに使うと問題を起こします。

 例えば、「いじめ」です。

 対立しているグループや孤立している者への「いじめ(虐め)」は、間違った力の使い方です。特に集団の個人に対する虐めは、影響や害が大きいため必ず防がねばなりません。

 集団と個人では圧倒的な力の差があり、個人で対抗することは難しいでしょう。また、人を虐める方法も多岐にわたり巧妙化するので、防ぐことは困難です。

 なぜ、人は人を虐めるのでしょうか。自分と違う者への嫌悪感、虐めることによる優位性の確認と満足感、嫉妬心、所属するグループへの忠誠心、同調行動による保身など人の心に原因があるようです。

 自分より優れている者や認められている者への嫉妬心や反発は、リーダーを標的にした虐めに発展する可能性があります。

 中学校なら教員の介入による解決や適切な指導が必要です。

「虐め」を放置するということは、他の生徒に「正悪の不分別」「悪に対する無抵抗」「諦め」「無関心」「無力感」「自信の欠如」「自虐感」「正義感の欠如」「消極的な加担」「長いものには巻かれろ主義」などのマイナスの教育をしていることになります。

 これらは、リーダーシップと対極にある要素です。

 未成熟な者に、基本的なことを教えることはとても重要です。(生徒も、「あれはいけないことだ」とわかっています。)

 しかし、これは成熟した大人の会社でもおきていることです。

≪続く≫

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