研修は、LIVEだから面白い!

 研修の考え方や進め方は、実に様々だ。研修会社や講師の数だけ答えがある。正しい、間違いを言うつもりはない。

 研修を自分の思い通りに統制したい講師と、研修中に何かが起きることを期待する講師がいる。前者のタイプは、講師としての責任を果たすためにプログラムを思う通りに進めて、受講生を確実にゴールまで導きたいのだろう。また、不測の事態をリスクと捉えているのかも知れない。そのような進め方で研修の標準化を図り、品質を安定させ、信頼を得る研修会社も多い。

 私は後者のタイプだが、研修はこちらの方が断然面白い。特に、企業人の成長をテーマにした研修は、実践を想定した場合、唯一の正解がない。目の前の受講生の満足が唯一の評価基準だ。限られた研修時間で、研修前の課題や不安を払拭され、納得することができれば受講生は満足する。

 研修中に感じた疑問は、研修中に解決できることが望ましい。講師が用意していた研修プログラムが受講生が望んでいるものであるかは、始まってみないとわからない。だから、研修中に受講生とコミュニケーションを取りながら確かめることが大事だ。経験が少ない講師には、最後まで修正できないこともある。(雰囲気が変だなぁ、と感じることは多々ある。)

 事前に研修ニーズのアンケートを取っていれば、誤診はほとんど防げるが、受講生をプログラムに押し込もうとすると、不満が出る場合がある。

 要は、研修とは“生きもの”なので、目の前の受講生と一緒に進めることが重要なのだ。(同じプログラムでも受講生のノリも違えば、研修に求めているものも違う)一人一人と向き合い、その場の疑問をその場で解決し、研修後の実践行動のイメージをもって終えることが、受講生にとっても担当者にとっても講師にとってもよい研修と言える。

 研修は予定通り進行したが、受講生から質問もなく(興味、関心もなく)、研修後に「これをやってみよう!」と思わなければ、研修をやる意味はないのだ。

 受講生の活き活きとした反応(肯定も否定も)を楽しめるようになると、研修講師の仕事はより面白くなる。

 

 

 

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