【研修所感】受講生の行動を変える方法、変わらない理由。

【平成24年度 第一回渉外担当者情報勉強会】 主催:信用金庫協会

 7月6日、若手渉外担当者(2~3年目)116名を対象にセミナーを行いました。お得意様との面談時のコミュニケーション向上が目的です。多くの信用金庫では、定期積み金などの集金業務を行っています。お客様にお会いする機会を活用して、融資案件や金融商品を提案しようという信用金庫の営業戦略です。

 その機会を有効に活用して、実績を上げる能力を高めます。課題は、お客様と雑談ができない。信用金庫をアピールできない。情報収集ができない。商品をわかりやすく説明できない。など、商談の初歩的なものです。金融機関の渉外担当者だけでなく、一般企業の若手営業担当者にも共通する課題です。

 研修プログラムは、難しいものではありません。商談の基本を理解し、評価されるポイント(外見・態度・話し方・話す内容)を学びます。商談時のトークを作成し、ロールプレイなどで試してみます。(研修では、トークが書けない受講生がほとんどです。実際の面談で、雑談もアピールもしていないためです。そこで、自分で考え、他の渉外担当者のトークを知ることが研修のメリットです。)

 受講生自身が必要だと感じて、その方法論を研修で学び、具体的な準備が出来れば、本人は実践します。これが、教育の効果です。しかし、“わかっているが、やらない。”というケースがあります。

 それは、上司の指示が“それ”を求めない場合です。お得意先の訪問目的は、集金業務であって“営業”ではないと、指示されているケースです。そう言わずとも集金先が多すぎて、営業をする時間もないというケースです。それでは、実際に営業活動をする時間がないので、情報提供もできなければ、情報収集もできません。提案もできないので、深耕もありません。いつまでたっても“営業担当者”としての成長はありません。(注:集金業務を軽視しているのではありません。実績を上げるための戦略が、“上司のマネジメント”によって遂行されていない、と言いたいのです。)

 現場が、このような状況であれば、研修効果はありません。部下は上司の業務指示で、日々行動管理をされています。研修の目的は間違っていません。ならば、どうすれば若手渉外担当者の行動を変えることができるのでしょうか。それは、次回のトピックスで。 

 

 

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