新着情報
「マニュアル制作の現場から」特徴。
マニュアルの仕様は、クライアントの意向と制作側の提案によって決まる。提案の事例から弊社が制作するマニュアルの特徴を紹介する。
①携帯性ー持ち運びに便利なA4判で鞄に入るサイズとする。
②共有性ー社内資料との共有を考慮し、着脱式バインダーを採用。
③可視性ー暗黙の知識、業務手順、手続き、ルールを記述する。
④視覚性ーイラストを多用し、情報吸収性を高める。
⑤多様性ー文章、図解、イラスト、フォントなどで変化をつける。
⑥論理性ー業務フローを時系列で掲載する。
⑦色彩性ーカラーマネジメントに基づいたカラーリングを行う。
⑧好感性ーCSの視点を考慮し、好感を与える活動を前提とする。
⑨実務性ー業務遂行上、判断に迷うケースはQ&Aで回答を提供する。
⑩学習性ー業務遂行に対して、一般知識をワンポイントで解説する。
「マニュアル制作の現場から」業務遂行の要素とは。
業務設計とは、最も効率的で期待する成果が得られる可能性の高い標準化された業務のフロー(手順・手続き・工程)だ。その業務はどのように見たらよいのか?
業務遂行の要素には、①背景②目的③内容④主体者⑤成果⑥方法⑦時間⑧道具⑨連携⑩費用などがある。
特に標準化が必要な項目は、⑥方法⑦時間⑧道具⑨連携⑩費用だ。要は、従事者によってバラつきが出る項目で、これらの項目を現状より高いレベルで標準化し、⑤成果(質・量)の平均値が上がればマニュアルの効果と言える。
個人で完結・統制できる業務は、標準化の成果が得やすい。お互いに影響を与え合う連携や調整、交渉や他者の行動に影響を与える管理業務、集団を統率・運営する業務は、方法は標準化できるが、成果がバラつきやすい。属人的要素に影響されるため、訓練による能力開発が別途必要である。
ベンチマーキングによる現状の向上、高実績の割合を高めることはできる。大事なことは、「うまいやり方」を見つけることである。
「マニュアル制作の現場から」暗黙知を形式知に変える業務設計。
業務のほとんどはマニュアル化できる。
全てを個人の暗黙知または個人の特性を活かした業務で、過程を解明できないものは難しい。組織で複数の人たちが一定の期間継続して行っている業務はマニュアルにすることができる。
継続して行われている業務にはパターンがあるからだ。単発的な発想や一般化できない思考はパターンが不明で標準化できないために難しく、継続した作業や行動はマニュアルに向いていると言える。
業務マニュアルの基礎は、業務設計にある。例えば、安全で快適な建物をつくるには、設計図が必要だ。同様に、業務を効率的に進め一定の期間に標準目標を達成するためには、業務設計が必要だ。
業務設計は、暗黙知を形式知に変える作業だ。対象業務の仕様や要件を整理整頓する。そのためには・・・
インストラクターからの評価。
研修の内省化に伴い、研修プログラムと教材を提供することが増えてきた。これまでは、クライアントの意向を踏まえ、プログラムを作成し教材を作成し、自分が講師を務めてきた。
研修プログラムの提供は、ミーティングを重ねてプログラムと教材を作り、研修はインストラクター(他人)に委ねる。インストラクター研修をやる場合もあるが、経験がある場合は、教材だけを提供して研修はお任せとなる。
先日、その研修が終わったので話を聞いた。受講生には好評で、インストラクターも概ね満足されていたようだ。インストラクションについて、2、3質問があったが大きな問題はない。経験を積むことによって解消されることばかりだ。
自分が作った研修プログラムと教材がどのように使われるのか、見てみたい気持ちもあるが、そこは我慢だ。(インストラクターも余計な気をつかうでしょう。)
プログラムと教材は、一度作れば修正して改善することができる。難しいのはインストラクションのレベル向上だ。そのためには、経験を重ねるしかない。1日でも2日でも研修を進めることは大変なことだ。
それでも、やると言うのなら、研修プログラム、教材、手引きを提供していく。
「マニュアル制作の現場から」マニュアルは、多くの人の役に立つ。
マニュアルは、業務を担当する本人の役に立つ。未経験者や初心者、標準以下の者の手引きになる。一方、指導者にとっても有効な道具になる。経験はあるが自分のやり方を整理できている人は少ない。無意識にもの事を進めている経験者は多い。
体に染みついているとか、体が覚えている、ポケットノウハウという表現がある。個人はそれでよいが、組織は困る。組織で身につけたノウハウは、組織に還元すべきではないか。
経験者には、指導者としての役割が求められるが、自分のやり方を整理整頓して伝えることは易しいことではない。しかし、標準化されたマニュアルを基に経験者ならではの指導ができたなら、どうだろうか。
業務マニュアルは、多くの人が活用できるように標準的なやり方を示しており、経験者の個性や独創的な方法を書くものではない。その部分は、口述や手取り足取りの指導の範囲である。しかし、一定のレベルまではマニュアルで本人が習得することで、指導の負担を軽減させることができる。
「そこからかよ!」という指導場面も多い。マニュアルは、指導との相乗効果や補完関係で成果を上げる道具である。当事者にも指導者にも役立つ道具が、業務マニュアルである。