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「マニュアル制作の現場から」マニュアルの目指すところ。
マニュアルの目指すところは、一定の基準だ。マニュアルには基準が示されており、その基準を満たす道のりが書かれている。したがって、マニュアルのねらいは、現状を一定の基準に到達させることにある。
機械は、正常に動く状態が基準であり、業務を期限内に正しく終えることも基準であり、会議は終了時間内に結論が出ることも基準である。人材の資格・等級要件も基準である。
実際には、基準を満たしていないことが多い。成果にバラつきがあり、期限を守れず、人材が育っていないのが現状である。これは、問題である。
組織は多くの人が集まって仕事をしているので、業務の品質を高めて、一定の基準を満たすために、業務を標準化した方が効率が高まる。(基準以上の成果を上げる方法は、また別である。)
マニュアルは、調査を基に制作する。調査をすれば基準を満たしている状態と満たしていない状態のデータを取ることができる。違いが判れば違いを埋める方法がわかる。
高業績者を調べれば、高業績者のレベルを基準として、多くの者のレベルを引き上げることができる。物事の違いは、結果を調べれば判断できるが、その過程はなかなか分からない。
過程は暗黙知が多いので、“見える化”が必要だ。これまでわからなかったことを、誰もがわかる形にしたものが、マニュアルだ。
「マニュアル制作の現場から」なぜ、今、マニュアルなのか?
マニュアルは否定的な印象をもたれることがある。「マニュアル人間」や「マニュアル世代」などは、よい意味では使わない。「決められた通りにしか動かない」、「自分で考えない」という意味を端的に表現している。
「マニュアル」は、全く悪くない。マニュアルを使う側の問題で、運用力が低い場合は、マニュアルの成果が出ない。「トリセツ」に書かれている手順に間違いがあれば、マニュアルが悪い。これでは、マニュアルの意味がないので論外だ。
結局、成果で評価されるのでマニュアルの限界を理解する一方、運用教育と合わせて成果を上げる必要がある。使う人の側にも原因があるのだ。だから、Tool☓Educationの相乗効果で成果を出す。
問題解決には発散と収束のプロセスがある。市場が成熟し、競争が激しくなると自由な発想で多面的に物事を捉えて、競争に勝つ効果的な新しい手立てを講じる必要がある。誰もが、もっと自由に発想し、自分の言葉で意見を言えたほうがよいという、風潮もある。
そんな時代であり、組織も教育もそちらの方向に向かっており成果も出ている。しかし、発散をしたら収束させなければ結論が出ない。結論が出なければ行動もない。組織活動には束ねが必要だ。マニュアルは、収束のツールだ。収束は、リーダーやマネジャーの役割だが、発散も収束も得意というバランスの取れた人材は多くない。
「トリセツ」は、自由に考えてはいけない。
経験のない問題解決は、できるだけ効率よく確実に解決することが求められる。問題を未然のに防止するためにも、効率的に解決するためにも業務を高品質で標準化させるマニュアルが必要だ。
あまりにも変数が多くなると、わけがわからなくなって、まとまらないので「マニュアル」が必要とされている。
「マニュアル制作の現場から」マニュアルとは?
8月からマニュアル制作が続いている。マニュアルの制作には、調査、戦略立案、会議(M)、業務設計(S)、マニュアル(T)制作、マニュアル運用教育(E)と、METS modelの全ての要素を活用する取り組みなのでMETS-cにとって重要な業務である。
完成に向けて会議を重ね、原稿を書いている。見通しが立ってきたので、これまでの活動を振り返りつつ、気づいたことや考えたことを「マニュアル制作の現場から」と題して書きたいと思う。
テーマは、「事業推進のためのマネジメント」に関するマニュアルなので参考になる内容も多いと思う。もちろん、コンサルタントには守秘義務があるので、クライアントの特定につながること、不利益が生じるおそれのある情報は、一切書かない。
マニュアルとは、一般的に「使用説明書」「取り扱い説明書」「手引き」と訳されることが多いが、「教科書」や「教材」もマニュアルと呼ばれる。いわゆる「トリセツ」は、機械などの正しい操作手順が書かれた資料や冊子の類である。
「教材」は、学習を目的としており、学習者の理解を深めるために役立つ、教える材料と言える。大きな違いは、正解がある分野か、正解がない分野か、という点である。
弊社が制作するマニュアルは、「教科書」や「教材」の依頼が多い。マネジメントのように正解がない分野でマニュアルを制作する場合は、クライアントが望む成果に結びつくように具体的でわかりやすく書く努力をしている。
そのためには・・・
【お知らせ】第10期 営業目標と方針について。
第10期の営業目標は、前期の実績と傾向を鑑み前年比16.2%増とします。
目標達成のために、
■階層別研修の受注とリピート獲得で売上の基盤を強化します。
■METS modelを活用したマニュアル・教材の開発と運用教育を行います。
■定年・再雇用者の人材活用として「マイスター制度」の普及と「インストラクター養成」に注力します。
階層別研修は、企業人教育の重要な手段です。企業人の段階的な成長を支援します。特に若年層は、早期戦力化と職場内訓練の不足を背景に、外部講師を活用した研修が必要と考えます。
マニュアル・教材などのツール開発は、業務の高品質・標準化を実現する手段です。カスタマイズの要請にお応えします。
労働者の高齢化は進み、「中高年の働き方」も大きく変化し、格差はますます広がります。自分の経験を誰かに伝えたいという気持ちは自然なものです。中高年のキャリア支援の一環としてインストラクション技術を指導します。
第10期は、以上の方針で事業を進めます。パートナーの皆さまには、昨年度以上のご協力を賜りたいと思います。宜しくお願い申し上げます。
【お知らせ】第9期 業績と傾向。
弊社は、第10期を迎えました。お陰様で独立して14年目になります。
前期は増収で、計画通りの利益を得ることができました。業務の傾向としては、研修とマニュアルや教材などの開発業務が増えています。
受注傾向は、研修のみの単品受注が減り、マニュアルや教材の開発と運用研修のセット受注が増えています。研修の全体量は増えています。
研修内容は、新入社員から5年目くらいまでの若手社員を対象とした「企業人の基礎」や「コミュニケーション」、「営業の商談」が増えています。「インストラクター研修」が増えています。
取引先は、「改革」を迫られている業界・業種が増えています。
弊社は、クライアントの問題解決を使命としており、目的を達成するために「柔軟な対応」をしています。問題解決提案は、クライアントをはじめ外部の専門家の協力を得ないと成し遂げられない内容が増えています。
要は、クライアントと一緒に、専門家とのコラボレーションで仕事を進めています。
新しく難しいテーマを与えてくれるクライアントの皆さま、弊社の事業に協力してくれるパートナーの皆さまに大変感謝しております。