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三つ目は・・・
教育は、段階的にレベルを上げていくことで効果を高めることができます。学校教育も階層別研修も同じ考え方ですね。一定期間で複数回の研修を実施できる場合は、このように設計します。
3.「易しいこと」から「難しいこと」へ教育を進める。
新入職員を着実に成長させるためには、意識すればできる「易しい内容」から、能力開発の訓練が必要な「難しい内容」へと順番に教育することが重要です。
「易しい内容」は、社会人、企業人の基本的な知識や行動。「難しいこと」は、専門知識や状況対応です。
基礎研修でJAの組織、事業内容、コンプライアンスなどの基礎知識を学びます。また研修中の目上(講師)の人との接し方や学ぶ姿勢、時間管理、規則正しい生活、体調管理を身に付けます。
ビジネスマナーも基本の習得からロールプレイングでの状況対応へと難易度を上げていきます。仕事の進め方も基本の理解から実習や体験ゲームを活用した、より実践的なプログラムへと進めます。
新入職員には、最終ゴール(3月末)を事前に説明していますので、少しづつゴールへ向かっていることを自覚できますし、継続的に成長している自分を実感することができます。
また、インストラクターも「育成プラン」の全体像を理解しているので、いきなり厳しく接するのではなく、徐々にハードルを上げて一人前のJA職員に育つように、計画的に指導していきます。
四つ目は・・・
二つ目は・・・
「教育プラン」は、“1年間を通して、県内JAグループの総力をあげて、新入職員を育てる”仕組みです。集合研修、OJT、自己啓発を組み合わせて、新入職員を育成します。
2.「総論(抽象的)」から「各論(具体的)」へと教育する。
「教育プラン」は、複数回の集合研修を計画しています。研修内容の順番は、社会人、JA職員としての基本的な考え方から学び、基本的なスキル、個別具体的な業務を習得させていきます。
非正規職員やパートタイマーなら、必要最小限の担当業務をコストを掛けずに教育しますが、新卒の正規職員の育成は、JAの中核人材の育成を目指しますので、育成のコンセプトが違います。コンセプトが違えば、教育方法も別になります。
視野の広いバランスのとれた、能力の高い人材を育成するためには、明確なコンセプトに基づいた制度設計が必要です。
三つ目は・・・
制度を支えるコンセプト(基本的な考え方)
制度を効果的に運用し、成果を上げるには、ただメニューを並べるだけでなく、よいコンセプトをつくることが重要です。
人材像(目標)もコンセプトの要素ですが、制度運用のコンセプトをつくることが関係者の理解を促し、制度を長持ちさせるポイントです。
県中央会では、「新入職員育成の基本的な考え方」を以下のように決めました。
1.新入職員の1年後の「人材像」を共有して、指導者が同じ対応をする。
●中央会講師、連合会講師、JA教育担当者、上司・世話係が共通の認識を持って新入
職員を指導する。
新入職員は、様々な指導者と接します。それぞれ異なる考え方で指導をすると新入職員は迷います。指導内容は、分担しますが「人材像」を共有して、関係者全員が“同じこと”、目標を意識させ続けることで、ぶれない新入職員育成を行うことができます。
二つ目は・・・
人材育成は、制度設計から。
人材育成という目的は、単発研修という手段では実現できません。長く会社に貢献し、将来を任せられる中核人材を育てるには、中長期を見据えた人材育成システムが必要です。
JAグループの県中央会で、新入職員の「育成プラン」をつくりました。新入職員を1年間掛けて育成する仕組みです。
以前より、「経営戦略と人事戦略をリンクさせろ」と言ってきましたが、農協改革が叫ばれる中でこれからの農協職員はどうあるべきか、職員の育成は大きな課題です。環境変化に対応する戦略を立てたら、その戦略を遂行する人材が必要です。戦略が変われば、必要とする人材も変わります。
(必要とする人材は、内部の人材か外部から調達した人材で対応します。外部人材は短期的な視野で活用しますが、内部人材は中長期の視野で育てることになります。)
「育成プラン」は、単なる研修計画ではありません。県中央会、連合会、職場の上司、JAインストラクターが同じ考え方をもち、役割を分担し、新入職員が育つ環境を整備する仕組みです。
まず、新入職員のあるべき姿(人材像)をつくりました。3月末の育成目標です。
1.明るくあいさつをし、組合員・職員と積極的に会話する職員。
2.チャレンジ精神を持って、何事にも意欲的に取り組む職員。
3.周囲の仲間と協力し、物事を達成しようとする職員。
そして・・・
METS modelのSystemとは。
Systemは、一般的には系統、組織網や機構と訳されますが、METS modelでは、「制度」、「仕組み」、「体系」という意味で使っています。
会社組織は、人の集合体なので、「人事管理」や「業務設計」などのシステム構築が必要です。制度やルールをつくることで、多くの人が組織運営に参画し、全体の整合性を図り、効率的に大きな成果を上げることができます。
例えば、「事業を永続させるためには社員の成長が不可欠である」と仮定します。社員の成長には時間が掛かるので、誰を、いつ、どのように、どこまで、いくらかけて成長させるか、決めておくことが重要です。
よい人材育成システムをつくり運用することで効率的に社員を育て、計画的に早期戦力化を図ることができます。
システム構築は、関係者が予め知ることができる、という大きな利点があります。就職希望者、一般社員、管理者、経営者も、「どのような人材を必要としているのか、どのように成長させるのか」を理解することができます。
例えば、仕事の成果が人によってバラつきがあるとします。「社員一人一人が均等に成果上げれば、組織として大きな成果が得られる」と仮定します。ならば、その仕事は、どのように進めれば効率的に成果を上げることができるのか、その答えを仕組みやルールにします。
個人のノウハウを組織のノウハウにすることが、システム化です。また、新しいアイデアを形にすることがシステム化です。
決まった事を管理する管理者や経験豊富で実務に長けた社員は、たくさんいますが、中長期を見据えて、全体の整合性を考慮しながら、システム構築ができる人材は、社内にほとんどいません。その役割を担うのが外部のコンサルタントです。


