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■あとがき
本書に書いてあることは、私自身の30年余りの営業経験と先輩営業のご指導の体験がもとになっています。そして、今も活用している効果的な営業法です。
当時の私はあなたと同じ若手営業でした。決して抜群の成績を上げている営業ではありませんでした。自分なりの営業(自己流で自分中心の営業)をして、日々悩んでいました。
もっと早く営業の基本をしっかり学んでいれば「もっと早く実績が上がったのに」「もっと楽しく営業ができたのに」と思います。
営業をはじめてしばらくは、営業がつらくてやめたいと思うこともあるでしょう。しかし営業という仕事がわかってきて基本が身についてくると実績はどんどん上がっていきます。
そうなると営業はすごく楽しくなるのです。それまでは辛抱です。あなたの営業キャリアは「初級」を卒業して「中級」へと進級します。
あなたの営業としての成長を心より願っています。
株式会社メッツ・コンサルティング
代表取締役社長 新井陽二
≪第5章のまとめ≫
会社や上司、先輩営業はあなたが成長することを望んでいます。積極的に学ぼうとするあなたをあたたかい目で見守っています。あなたから協力を求められれば“何とかしてやろう”と思うものです。
営業の学習は自分一人では、十分な成果が出ません。上司や先輩営業の指導やお客さまの叱咤激励があって営業は成長します。
一方、自ら学ぼうとしない営業やなんでも他人のせいにする営業には厳しく接します。「それは違う」「このままでは、成長しない」とわかっているからです。
要は、営業学習の成果はあなたの心構えと努力しだいなのです。
《以上》
≪研修学習のポイント≫
・ノートや筆記用具を準備し、開講時間に遅れずに参加する。
・講義内容をメモする。特にテキストにない講師が話す経験談や強調点。
・質問をたくさんする。(自分の営業に置き換えて、どう活かしたらよいか?)
・営業同志の討議は積極的に参加する。(話す、質問する、聴く、理解する)
・商談練習では、自分の実力を試す。(自分の商談力がどの程度か、他の営業と比べて確認する)
・研修の「何を」「どう活かすか」自分で結論を出し、必ず実行する。
《続く》
〇その3 研修会で学ぶ方法【集合教育】
「研修会」とは営業をテーマに参加者が集まって切磋琢磨(営業同士が共に学び向上すること)して学ぶ場です。
研修会ではさまざまな「専門知識」を学び「能力」を身につけることができます。会社で主催する場合は、社内講師や外部講師を招き知識や商談技術などを習得します。
研修会では、あなたの会社で実績を上げてきた先輩や商品開発にたずさわった方、営業規則などをつくった部署の担当者などが登壇し必要な情報を提供してくれます。
外部講師は、営業の心構えや体験談、商談の技術などを教えてくれます。またロールプレイングなどの方法で商談訓練をおこないます。
商工会議所などの公的機関や研修会社が開催する研修もあります。どのような研修であっても、営業時間を割いて研修会に参加しますのでおおくを学び営業に活かしましょう。
《続く》
〇その2 自分で勉強する方法【自己啓発】
「自己啓発」は、自分で計画を立てて自分のペースで学ぶことができます。「自己啓発」に向いている学習は「知識」です。
「会社」「商品」「業界」など営業として知っておくべきことは商品カタログや社内資料、専門誌、インターネット情報などから覚えます。膨大な情報量があるので基礎知識から少しづつ覚えましょう。
「知識習得」は暗記することが目的ではありません。どの情報がどこにあるかわかっており、すぐに活用できることが大切です。今の営業は会社がタブレット端末を貸与するなど情報化が進んでいます。
機器の使い方に精通すれば暗記の必要はありません。(※今の営業は覚えきれないぐらいの情報を活用するのです)
そうは言っても知識は頭のなかにあったほうが早くて便利です。日中は訪問活動を優先して、移動時間や空き時間を利用して勉強します。知識に自信がつくまでは、プライベートの時間であっても自分の成長のために積極的に勉強しましょう。
基礎知識を早く習得できれば、自信がついて気持ちに余裕ができます。
またお客さまとの雑談などは、営業と直接関係のない世の中の話題や教養も役に立ちます。新聞やネットニュースなどに目を通し幅広く「知識」を増やしましょう。また自分の趣味のはなしが、お客さまとの距離を縮めることだってあるのです。
「知識習得」の他に、自分でできる「振り返り」という学習方法があります。1日の営業活動(『第4章 新人営業の一日(例)参照』)を振り返り改善を検討する方法です。
はっきり答えがでないことも多いですが、何らかの改善を考えましょう。
(※準備をしっかりする。約束におくれないように早めに移動する、など)
必ず、毎日おこないます。
《続く》