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『ビジネスマナー・コンテスト』の進め方④
ビジネスマナーの実践は、状況対応の連続だ。研修では型を覚えるといっても、実践で役に立たなければ学習の意味がない。また、ビジネスマナーは、連続的に流れの中で求められるので、個別項目の学習だけでは不十分だ。
例えば、『名刺交換』には、直立、15度のお辞儀、笑顔、挨拶、発声、敬語、名刺交換などが連続的に必要となる。一つの仕事を担当する場合には、上司に対する態度、指示命令の受け方、仕事の進め方、報告、連絡、相談などの要素がトータルで必要になる。
それらを、“流れ”で経験し、試す場がコンテストだ。失敗したからと言って、“今のは、なし”とは言えない。それが、ビジネスマナーの実際だ。
更に、講師は上司役となり様々なアドリブを繰り出す。指示・命令の内容を変更する。連絡が取れる場合、取れない場合、重要な書類がある場合、ない場合など、様々な状況を作り出す。
上司の立場で“ほめる”、“注意する”を行い、上司と部下の関係を理解させる。そして、講師は、ロールプレイング中にメモを取り、一人一人にビジネスマナーのアドバイスをする。
『ビジネスマナー・コンテスト』の進め方③
コンテストの1グループ当たりの時間は、概ね7分程度になる。各グループから審査員を1名選出し、お互いを評価し、総合点で優勝グループを決める。
評価の主旨は、ビジネスマナーが常に相手から評価されていることを自覚させ、受講生自身の主体的な学習を促進させることにある。評価は、審査員の主観ではなく、評価表の着眼点に基づき客観的な評価を行う。評価基準を理解させることが重要である。更に講師の総評により、学習を定着させる。
代表者があいさつと、アピールを行い、ロールプレイングが始まる。上司役は、講師が担当する。講師がロールプレイングに参加することによって、アドリブの機会が生まれ、ビジネスマナーの実践が自分のシナリオ通りにはいかないことも体験できる。
グループで作ったシナリオ通りのロールプレイングでは、パターンとセリフを暗記しただけの演劇になり状況対応力が身につかない。コンテストが進むと、ロールプレイングのレベルが上がるため、アドリブをいれて難易度を高める。≪続く≫
『ビジネスマナー・コンテスト』の進め方②
コンテストの前には、基本的なビジネスマナーを学習する。①身だしなみ②立ち方③座り方④お辞儀⑤名刺交換⑥敬語の使い方⑦電話応対などだ。
基本を学んだ後は、グループ単位で自主学習を進める。ロールプレイングの状況が書かれた配布資料を基に配役を決め、個々人が求められるビジネスマナーを確認する。
ロールプレイングに必要なビジネスマナーは、概ねテキストに載っている。そこから状況に合ったビジネスマナーを自分たちで考え、シナリオを作成する。個人練習からグループ練習へ移行し、微調整を繰り返しながらシナリオを練り込んでいく。
その過程が学習効果を高める時間だ。公式の研修時間は、2時間程度をグループ学習に充てる。宿泊研修の場合は、研修会場を21時ぐらいまで開放し自主学習の時間とする。
講師は、各グループを個別指導して廻る。事務局は会場の設営を行う。≪続く≫
『ビジネスマナー・コンテスト』の進め方①
コンテストでは、ロールプレイングの状況を設定する。ビジネスマナーの習得が目的なので、新人役がビジネスマナーを実践する状況を設定する。その状況は、クライアントの職場状況を想定する。従って、状況、配役はカスタマイズする必要がある。
一般的には、社内と社外で必要なビジネスマナーを体験させる状況を設定する。上司から指示を受けて顧客や取引先を訪問し、仕事をして報告する。その一連の流れに習得すべき、多くのビジネスマナーの要素がある。
研修会場は、舞台を設営するので、まるで小劇場のようだ。(ある程度のスペースがある会議室が望ましい)1グループ、5名から6名でコンテストに参加する。他のグループはギャラリーとしてロールプレイングを見ることで、集中して学習を進めることができる。(次は、自分たちの番だ。同じ配役のビジネスマナーをよく見て、もっとよいマナーをやってやろう、と思う。)
各グループから審査員を選出し、お互いに評価する。≪続く≫
新人が自ら動き出す仕掛け=『ビジネス・マナー・コンテスト』
何を学ぶにしろ、教育効果を上げるためには本人の主体性が大事だ。“やらされ”る学習方法は、正にやらされて、やっているいるだけなので、本人の納得感がない。やっているうちに、気づくという場合もあるだろうが、その歩留りはとても低い。
ビジネス・マナーも必要に迫られなければ、本気で学ばない。本気にならなければ身につかない。本気にさせるのが、“コンテスト”だ。昨今の新人は、一番になりたいとか目立ちたいという積極性は低いかも知れないが、みんなの前で“恥ずかしい思い”をしたくない、という欲求は強い。
“失敗して、笑われたくないから”必至でビジネス・マナーを覚えて、コンテストに参加するのだ。基本は、講師が教えるが“自主学習”は、グループに任せる。その自主学習が、主体性を促す。
コンテストの状況をみんなで理解し、シナリオを作り、配役を決めて、必要なビジネス・マナーを学び、グループで何度も練習する。講師は各グループを廻りアドバイスをする。受講生は、講師を掴まえて、何度も質問してくる。自分の役に必要なビジネス・マナーの詳細を知りたいのだ。自分がその役を演じるのだから。
研修中に講師が、“わからないことがあったら、積極的に質問するように。”と言って、質問するだろうか。≪続く≫