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「経営管理」の構成要素。
組織運営に影響を与える2つ目の分野は、「経営管理」である。「経営管理」は、14要素50項目で構成している。
「経営管理」とは、目標達成活動のことである。あいまいで掴みどころがない「組織文化」に対して、明確で実践的な組織活動である。
「経営管理」が健全であることが不祥事を未然に防ぐ大きな条件となる。
「経営管理」と「組織文化」は相互に影響を与える関係にある。
「組織文化」がどうであれ、管理者の正しい判断や管理活動によって組織を健全に運営することができる。
時に「組織文化」に抗い環境変化に対応し、過去を否定し改革を推進することも「経営管理」の役割である。
したがって、不祥事の未然防止は、第一線の管理者次第とも言える。管理者は自らを律し職場から事故者を出さぬよう努めなければならない。
「経営管理」分野の50項目の質問は、“営業店・職場では、健全な経営管理が行われているか”、職員、パート、嘱託など働いている人々全員に答えてもらう。
「組織文化」の構成要素。
弊社の組織運営の健全度調査は、「組織文化」を6要素18項目で調べる。
「組織文化」とは具体的に、何のことか。
本調査では、「組織文化」を“職員に共有された考え方や行動”と定義している。
一般紙(日経新聞)を見ているだけで毎日のように不祥事の記事が掲載されている。 業界新聞やネット検索をすれば更にその数は増える。
見出しや記事中には、「組織文化」の要素に関係する語句が並ぶ。
「売上高至上主義まん延」「不適切会計野放し」「問題ないと書け」「口を挟まないことが常態化」「株式市場や投資家に対する誠実性の意識・視点の欠落」「○○○○危うい企業文化」「セクハラ被害を黙殺」「セクハラ・パワハラがはびこる社風」「手段を択ばず競争に勝とうとする社風」「あえて届け出なかった」
ほんの数件の記事からキーワードだけ拾った。不祥事の記事なので「組織文化」の否定的な側面であるが、一般的にはこのように認知されている。
「話の内容」からわかる不安定者の特徴。
相手の外見や態度、話し方から心理を読み取るには、人に対する感受性が必要だ、職場から事故者を出さないためには、不正を起こす前の変化を周囲の人が感じて未然防止に努める必要がある。
特に職場の責任者は、部下の変化に気づきコミュニケーションを図ることで未然防止をに努めなければならない。また部下を理解することで効果的なOJTを行うことができる。
しかし、部下に関心がなかったり、人に対する感受性の低い管理者は職場も部下も管理することができず目標を達成できない。つまり、管理者失格といえる。
上司と部下には、“指示命令”と“報告・連絡・相談”の関係にあり必ず接点がある。「話の内容」から部下の心理を理解することができる。
不安定者の「話の内容」の特徴とは、
①報告・連絡が多くなる。②報告・連絡が少なくなる。③説明が極端に長い。(重要なことは話さない)④説明が要領を得ない。⑤ミスを他人のせいにする。⑥自分の成果のみ主張する。⑦言い訳が多い。⑧「わからない」を連発する。⑨その場で答えない。⑩明らかなうそをつく。⑪会社や上司を非難する。(逆切れする)
メールや報告書などは、文章による「内容」なので上司の読解力が必要だ。対話は、「外見」「態度」「話し方」「話の内容」がすべてチェックできるので対面の機会と時間を増やすことで、部下を理解することができる。
話し方でわかる人の心理状態。
人の話し方は千差万別である。声の大きさ、話すスピード、滑舌などは本人の特性が表れる。
友達や上司、お客様など相手や状況によっても話し方を変える。対話の知識や技術、状況判断力の高い人ほど対応力に優れているため変化は読みづらい。
不安な状態の話し方には特徴がある。外見を整えたり、態度に注意することは比較的容易だが、発声や相手との会話に対応させて通常を装うことは難しい。
表情と発声のコントロールは似ているが、もともと表情の乏しい人は多く、変化がわかりにくいので注意が必要だ。発声には、さまざまな変化のパターンがあるのでよく聞いていればわかる。
話し方は、聴覚による記憶だ。例えば、電話応対は外見や態度の視覚による記憶は残らないが、相手の話し方に集中するので推測できる。(性別、体型、姿勢、心情、性格、能力など)
不安状態の話し方は、通常と比較して①極端に声が大きい②キーが高い③声が小さい④無口(黙る)⑤ぶっきらぼう(乱暴)⑥声が震える⑦早口⑧言葉をかむ⑨極端に丁寧⑩敬語の多用、など。
相手の話し方を注意深く傾聴しよう。外見と態度の特徴と合わせて判断すれば、相手の心理状態はよくわかる。
「組織文化」の健全度を調査する。
「組織文化」は、組織の構成員に共有されている考え方や行動様式のことである。
「組織文化」は、組織運営に大きな影響を与える要因だ。意思決定者の言動が組織文化を創り、構成員が組織文化にしたがうことで定着し、その組織文化が意思決定者の言動に影響を与える。
その繰り返しによる時間の経過で組織文化は醸成され特徴づけられる。組織文化にはよい文化とよくない文化がある。
「組織文化」は、当局担当者の重要なチェック項目の一つだ。
ある営業店の職員が不正をしたとして、その原因が職員の個人的な理由とすれば、その職員を解雇すれば問題は解決すると考えられる。
しかし、不正の原因が組織文化にあるとすれば、組織文化が変わらない限り再発すると考えられる。
今日では、後者の判断をする傾向が強い。「貴社には、『不正を起こす組織文化』があるのではないですか?対策はどうするんですか?』そう、問われたら対処は簡単ではない。
あまりにも不祥事件が多く、日常的に起きている事実と、「組織文化」に対する研究、学習が進んでいるためと考えられる。
不正を誘発し、隠ぺいし、許し、改革に消極的な「組織文化」であれば、再発の可能性は高い。一般的に企業は、自社の「組織文化」の多面的な把握や改革のノウハウをもっていない。
本調査は、組織文化を6要素18項目で調べる。組織文化の要素の中でも不祥事の発生に関係する要因として6要素を設定している。
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