バランスの良い管理者を育てる。

 新任管理者は、これまでの担当者から大きく役割が変わる。主任や係長を経て課長に昇進する場合、小規模の職場の責任者を経験することで訓練を積むことができる。

 『資格等級制度』は、組織人の段階的成長において大きな貢献をする仕組みである。

 担当者と管理者の大きな違いは、職務内容(役割)にある。要は、管理者は担当する業務を持たず、管理を職務とする点だ。今日では、職場の人材不足が解消されず管理者が業務を担当している場合が多い。プレイングマネジャーが定着しているようだが、これは正常ではない。

 時間がなくて部下の指導もできない、というが本末転倒である。職場の業務設計、業務の効率化、業務の割り当て、部下指導ができないので、管理者自身が業務を担当することになる。

 要はマネジメントをしないから業務を担当することになり、業務を担当するからマネジメントができなくなる。それなら、管理者ではないということになる。

 『管理者は組織の要である』と言うのは、組織は管理者が管理をしなければ成り立たないからである。管理者不在の組織はいずれ破たんすることになる。様々な問題があちこちの職場で起き、問題が解決できないからだ。

 マネジメントの守備範囲は広い。新任管理者は実務担当者として優秀であったが、管理者としては経験不足なためバランスが悪い。つまり、これまでの経験から見たいところを見て、苦手なところを見逃す傾向がある。

 管理者は“仕事の管理”と“人の管理”をバランスよく見れなければならない。これは新任管理者研修で学ぶことだ。

≪続く≫

カテゴリー: お知らせ   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください