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リーダー研修が盛況でも、リーダーが育たない理由㉜
■あなたが勉強に費やした時間と努力は、無駄ではない。
「学校の勉強が社会に出て何の役に立つのか?」よく聞く話です。
学校で学ぶ「一般的なカリキュラム」が、そのまま仕事に役立つことは少ないと思います。専門性の高い選択科目やゼミが就職に役立つことはあるでしょう。
専門学校は、卒業後の就職と直結していますので知識や実習が役立つことが多いと思います。
出身校は、就職に影響する。だから受験勉強して難関校に合格する。しかし、学校の勉強は会社の仕事に直接役立たない。
つまり、これまで自分が勉強に費やしてきた時間と努力は無駄だったってことか?(人生は、学生時代より働く時間の方がずっと長い。生きていくためには働くことが大事なのだから。)
私は、そう思いません。
勉強の結果は、試験の得点や合否判定でわかります。勉強したことが直接仕事につながらなくても、あなたは勉強の過程で仕事に役立つ多くのことを身につけています。
会社員は、会社で評価されながら仕事をします。基本的には、「成績」「能力」「勤務態度」で評価されます。会社での評価が上がれば、出世して収入が増え、自己実現に近づきます。
学生時代の勉強する過程で身につく評価要素があります。だから、勉強をすることは決してムダではないのです。
≪続く≫
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株式会社メッツ・コンサルティング 代表取締役 新井 陽二
リーダー研修が盛況でも、リーダーが育たない理由㉛
■学生時代の勉強の過程に、ビジネス・リーダーに必要な能力開発がある。
私は、新卒で会社に入社してから30年以上働いています。20年前に独立して大企業から中小企業までの企業人研修の講師をしています。
その経験からいうと、「卒業した学校のレベルが仕事の成果に直接影響を与えている」と感じたことはありません。
就職後は、仕事をするうえで公に出身大学について確認をしたり、何かの理由付けに出身校(〇〇大学出身だから・・・)が話題になることはありません。
(学校で身につけたことが、仕事に直結する職業の場合は、出身校で学ぶ内容によって違いが出るかも知れません。それでも、全体としては組織のやり方が優先されるのであまり関係なくなるでしょう。)
研修の受講態度や取組み姿勢について「違い」を感じることはよくあります。会社ごとの違いでいえば、「受講態度がいいな」「理解が早いな」「自分たちで考えて進められる」「時間を守らない」「また手順を間違えている」「講師の話をきちんと聞けない」と感じることはあります。
個人の学力によって違いが出るというより、その会社や組織の文化や規範が社員の行動に影響を与えていると考えられます。
受験生が学校を選ぶ時、偏差値を基準にすることが多いでしょう。少しでもレベルの高い難関校、有名大学を選びます。
受験事業者の目標は、より多くの難関校に合格させることにあります。その結果によって評価され、宣伝効果となり、より多くの生徒の獲得につながり業績が上がるビジネス・モデルです。
大企業ほど難関校の卒業生を中心に採用する傾向があるようです。元々難関校出身の社員が多いなら、その後輩の採用が容易だとか、同じ学力レベルの社員同士の方が仕事がスムーズに進む、というメリットもありそうです。
また、大手企業は就職希望者が多いので書類審査の段階で出身校による選別をするという事情もあるでしょう。
一方、従来より柔軟な採用方針をとっている個性的な企業もあります。就職希望者の「個性」や「コミュニケーション能力」、「リーダーシップ」などを重視する会社もあります。
(こういった話は、採用担当者や就活事業者の方が詳しいでしょうね。)
私の関心時は次の点です。
難関大学を卒業した。だから仕事ができる。仕事ができるからリーダーになる。その後も順調に出世しビジネス・リーダーになるのか、ということです。
≪続く≫
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株式会社メッツ・コンサルティング 代表取締役 新井 陽二
リーダー研修が盛況でも、リーダーが育たない理由㉚
■学生時代の勉強は、リーダー養成にどう役立つのか。
中学生や高校生は、進学のために受験勉強をします。大学生であれば就職に必要な勉強があります。
学生の本分は学業ですので、勉強をすることはとても健全なことです。
一般的によい成績を収めた生徒や難関校の卒業生は就職に有利である、と考えられています。そのため親や先生は子供の将来を考え、勉強を熱心に勧めます。
「公務員」を志望する人は、公務員試験に合格する必要があります。会社にも入社試験がありますね。学校のカリキュラムとは別に資格取得の勉強もあります。
(多くのニーズが見込め、その価値が広く認知されると市場ができます。今では就職・受験勉強を支援する事業者はたくさんいます。市場に事業者が増えると、競争が起こるので事業者は創意工夫をしてさまざまなサービスが提供されるようになります。)
自分が望む就職や職業に就くための勉強は、とても大事です。成果を出すためには相当な努力と時間が必要なため、学生時代のほとんどの時間を勉強に費やす人もいるでしょう。
学生時代の「勉強」とビジネス・リーダーの「キャリア」には、どのような関係があるのでしょうか。
≪続く≫
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株式会社メッツ・コンサルティング 代表取締役 新井 陽二
リーダー研修が盛況でも、リーダーが育たない理由㉙
ガイドラインの前文にある、「異年齢との交流の中で、生徒同士や生徒と教師等との好ましい人間関係の構築を図ったり、学習意欲の向上や自己肯定感、責任感、連帯感の涵養に資するなど、生徒の多様な学びの場」は、リーダーとしての資質向上の大きな機会です。
そのためには、「生徒の自主的、自発的な参加」による部活運営が前提です。
生徒である部長や主将、キャプテンといった立場は、正にリーダーシップを体験から学ぶ機会です。そのリーダーを目の当たりにしながらメンバーもリーダーシップを学びます。
しかし、「自主的でなく、自発的でない」部活運営であれば、マイナスのリーダーシップ学習の場です。
指導者を中心とした部活運営は、生徒に服従を求める管理をおこなうため、リーダーは指示命令系統の一部に組み込まれます。
同じ生徒という立場であるのにリーダーは、指導者の代弁者であり部員を説得する係、部員の様子を連絡するという、まるで中間管理職のような役割にあります。
そんな「リーダー(と呼ばれる人)」にメンバーは魅力を感じるでしょうか。「あぁ、リーダーってそういうことをする人なんだね」「大変だね」「なりたくないよね」
本来のリーダーは、違いますね。しかし、人は現実に目の当たりにしていることから学びますので「刷り込み」は確実に進みます。
このような体験によって、将来のビジネス・リーダー候補がリーダーシップの分野から離れていくのではないでしょうか。
指導者にとって、部員は「部下」でもなければ「子分」でもありません。リーダーに本来の役割を与え、環境を整えて「自主的な部活運営」を任せれば教育的効果は大きいと思います。
これは、学校の部活の話です。しかし、会社でも同じような状況があるのではないでしょうか。学校から会社に、そのまま持ち込まれているのです。
≪続く≫
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株式会社メッツ・コンサルティング 代表取締役 新井 陽二
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学生時代の部活動体験は、キャリア形成に影響を与えます。それは、ビジネス・リーダーに必要なことの体験学習ができるからです。
運動系や文化系の「活動内容」の違いはありません。その部活の目標達成活動には必ずリーダーシップが求められますので、リーダーであってもメンバーであっても学ぶことは多いはずです。
学生時代を、部活動に充てる者とほとんどの時間を一人で過ごす者とでは、学業とは別の社会で求められる知識や能力、体験から習得する知恵には大きな差がでるでしょう。(極端な対比です。)
もちろん、学生時代に部活以外の活動や人との関わりなどでも社会や会社・組織で必要なことを学べる機会はたくさんあります。(例えば、アルバイトやボランティア、留学、異文化に触れる旅行などなど)
言いたいことは、会社で活躍するリーダーには、学生時代から社会的能力を体験から学ぶことが有効だと、いうことです。
しかし、一部では「学校教育の一環」を逸脱している部活動もあるようです。
卒業後の進路や職業選択は本人の自由であり、かつ多様化しているので部活動の延長に進学、就職、起業などがあっても何ら不思議ではありません。
しかし、学校生活のほとんどが部活に費やされることは健全とはいえません。本人や本人を支える家族の時間、体力、メンタル、金銭的な負担が強いられる場合があります。
その部活動が、本人や家族が望むビジネス・キャリアに直結するものであれば理解できます。プロ(職業)の世界で早く成功するためには、早い段階での準備と他を犠牲にした集中的な活動が効果的かつ効率的です。
しかし、そうでない「学校教育の一環として」の部活動であれば、やりすぎは逆効果です。学校教育の一環で、「そこまで」やる必要があるのでしょうか。
(限られた学校生活で社会で活躍するために学ぶべきことはたくさんあります。そのための望ましい生活環境があるでしょう。)
つまり、プロ化を目指す養成機関と「学校教育の一環として」の部活動をはっきりと分ける必要があるのではないでしょうか。
目的と手段が合致していなければ、苦労が多い割に成果が出ません。一生懸命や努力には、限界がありません。
「一体、何のためにこれだけのことをやっているのか?」部員はわかりません。「どこまで厳しくしたら結果が出るのか」指導者にもわかりません。
「理由なんてない」「とにかくやれ」「まず、言われたことをやれ」
目的は、何か。目標達成の効果的な手段は何か。「合理的に考える力」は、社会に出る前の学生時代に習得することが、とても大事です。
≪続く≫
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株式会社メッツ・コンサルティング 代表取締役 新井 陽二


