自己主張と技術革新。

 一般的に「日本人は、自己主張しない」と言われてきた。一部の性格的に「自己主張」が強い者や議論好き、危機的状況にある者を除き、自分の「考え・意見・願望・要求」を強く主張する者は少ないと言われてきた。

 比較的安定した社会では、周囲との協調が優先される。

 “声を挙げる者”が増えてきた。人前で自分の意見を言ったり、わかりやすく説明する能力は研修の課題でもあった。時代と共に受講生のレベル(意欲面や説明の技術など)が上がっているように思う。

 「自己主張」する者を見て影響を受け意識が高まることにより、「自己主張」のハードルが下がった。また、ITの発展やSNSの普及によって主張の場は飛躍的に増えた。文字だけでなく映像による意思表示や情報公開も容易になった。

 「思うこと」「言いたいこと」はあったが、都合の良い「発表の場」がなかった。論理的な説明や文章が書けなくとも、短い言葉や映像ならば気楽に表現することができ、多くの人の興味を引くこともできる。(注目されたい欲求は誰にでもある。)

 しかも、匿名希望の投稿やSNSは、一見リスクが低いように思え自己主張のハードルも下がる。しかし、そういった状況の「自己主張」は、相対的に非生産的なものが多い。気楽なぶん責任感も希薄になるからだ。

 問題も多いが、それは「訓練期間」であり「成長過程」とも言える。よいものも悪いものも混在しているのが社会であるし、公けになることで多くの人が知り、判断されることによって無用なものは淘汰され、必要なものは発展する。

 「自己主張」の場が増えたことで、経験が増え「切磋琢磨」することで質が高まることを期待する。

 大事なことは、「満足」も「不満」も表に出して状況を理解することだ。

 

 

 

 

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