コンサルタントの“トリセツ”

 コンサルティングは、成功もあれば失敗もある。失敗の原因の多くは、コンサルタントの力量にあるが、クライアント側のコンサルタントの扱い方に原因がある場合もある。

 コンサルタントの役割は、クライアントを安全かつ早く、確実にゴールさせることにある。クライアントが目指す地点に地図やコンパスなどの道具を使い、経験を活かして未開の地をガイドする。

 急激な変化に対応し、危機を事前に回避し、最短距離を判断し、時にメンバーを叱咤激励し、責任を全うする。

 コンサルタントが頼りにしている“心の拠り所”は、理論やモデル、技法の類である。経験は多い方がよいが、今日では過去の経験通りにいかないことの方が多い。だから、普遍的または状況に合った理論や技法を活用して進めていく。

 理論や技法は、先人の知恵を拝借することも多いが、オリジナルで開発しているものもある。どの理論やモデルを選択するかは、コンサルタントが決めるもので、クライアントが勝手に修正するものではない。(特に部分修正は整合性がとれなくなるのでリスクがある。解釈は、時代に合わせて変更が必要な場合もある。)より効果的なツールがあれば、変更を検討するが、それもコンサルタントが決めることである。

 コンサルタントは、使い慣れている地図が使えないと、現在地点がわからなくなる。コンパスをクライアントにいじられると、進むべき方向がわからなくなってしまうのだ。(だからコンサルタントによっては、激怒することもある。)

 コンサルタントを雇う時は、事前によく検討して、依頼した以上は、コンサルタントを信頼して一緒に進んでほしい。

 

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