新しい時代のマネジャー像(7)研修①

 先週は、管理者研修(2日)を2コース実施した。

 新任管理者研修では、マネジメントの基本を幅広く学ぶが、目標管理を中心にプログラムを組んでいる。今日では管理者が目標達成を強く求められるためだ。また、マネジメントの目的でもある。

 多くの企業で、目標を達成する仕組みとして目標管理制度を導入している。(制度がなくても目標管理はできる。)

 目標管理制度が機能していれば、目標は達成されやすい。しかし、多くの場合、目標管理制度はうまく機能していない。だいたい制度に大きな問題はない。運用に問題がある。運用力は教育で向上させる。

 「目標管理シート」は使っているが、「目標達成支援シート」を使っている企業は、ほとんどない。「目標達成支援シート」は、目標設定をする前に管理者が作成するシートだ。

 本来、目標管理制度は性善説に基づいた、部下の意欲を高めて目標を達成する仕組みだ。実際の運用は「ノルマ管理」になっていることが多い。本来の思想とは真逆だ。

 部下自身の適切な目標設定の拠り所は、上司からの情報提供だ。職場が何を、どのように、どこまで目指すか提示することによって、部下は自分の適切な目標、役割を判断することができる。

  「目標達成支援シート」は、①部門目標②職場目標③部門方針④職場方針⑤職場の課題⑥職場の重点活動⑦職場メンバーへの期待⑧職場メンバーへの支援、で構成する。

 性悪説でノルマ管理の企業は、管理者からの情報提供はない。それは「難しい」からだ。管理者が「方針」「課題」「重点活動」を考えられないから部下に説明しない。要は、管理能力が低いから「簡単」なノルマ管理を行う。

(ノルマ=norma:ロシア語。一定時間内に果たす個人、集団の標準作業量をいう。目標管理では、標準作業量ではなく挑戦目標として、上司の権限委譲や指導、部下の自己統制と創意工夫で達成を目指す。)

 目標設定面談の前に、職場メンバーに対して上司がプレゼンテーションを行い、今期のマネジメント方針を理解させる。その後に、部下に目標を考えさせ面談で摺合せを行う。

 研修では、シートを書いた後にグループ・メンバーに対して説明する実習を行う。説明5分、アドバイス2分で全員が説明する。

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