「捨てた」ものと「残した」もの。

 年末の抱負で、新しいことを始めるために「捨てる」と書きました。年末年始にやってみました。

 大量の情報を取捨選択することは簡単ではありませんでした。「いつか必要になるのではないか」「せっかく苦労してつくった資料なのに」「もったいない」と思いました。

 しかし、一方で「古いなぁ」「もう通用しない」「わかりづらい」「誰も興味もってない」「間違っている」と思う情報もありました。

 自分の裁量内なら自分の判断次第ですが、事業の取捨選択はもっと難しくなります。多くの関係者がいて多くの意見があるからです。その事業はやめていいのか、売るべきなのか、その商品は廃版にすべきか、あの店は閉鎖すべきか。

 限られた資源を有効に活用すべきですが、関わっている人たちは継続を望むでしょう。しかし、判断が遅れると「あっ」という間に債務超過に陥ります。現場の人たちには非情に映るかも知れませんが、それは責任者の権限であり責任です。

 権限を与えられる人物には、相当の能力が必要です。判断を誤ったら多くの関係者が不幸になります。やはり事業には人材育成が重要です。

 さて、今回「捨てた」ものは、「流行もの」の情報です。その時々に世間で注目された情報は捨てました。もう「流行っていない」からです。

 「残した」ものは、「基本的な考え方」の情報です。会社、組織、事業、人に関する「時間が経っても変わらない」考えかたやものの見方、枠組みを残しました。長く多くの人に影響を与え、実績をつくり評価されている考え方です。

 日々、様々な情報が世に出ますが、10年後に定着して社会や人の役に立っている情報がどれだけあるでしょうか。

 METS-cは、企業の改革や人材育成を支援しているので、ミスリードは許されません。今、流行っているから、トレンドだからという理由で会社の在り方や事業の方向性、人づくりを示唆するわけにはいきません。

(最新情報を商売にしている人たちや、現場レベルや短期的な戦術を検討する場合は、トレンド情報は大変有効です。)

 結局、METS-cでは、「原理原則論」を残したという結果になりました。

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