昨日の『新入職員フォローアップ研修』から想うこと。

 昨日、群馬県で『新入職員フォローアップ研修』を行った。県協会の主催で信用金庫の新入職員82名が集まった。

 厳しい就職活動を経て入庫してくる職員は、優秀な人材が多い。資質が高いという意味で、仕事ができるという意味ではない。就労経験がないので、先輩職員と同じように仕事ができるわけではない。しかし、学習意欲が高く、何事にも真面目に取り組むので、成長の可能性を強く感じた。

 新卒の入庫段階では、これで100点満点だ。この人材を活かす責任は採用した側、指導する側にある。研修講師もその責任の一端を担っているが、私は研修冒頭に『長く安定して働き続ける力を身につけてほしい。』と言った。

 職場配属後に先輩が教えることは、“業務”中心であることが多い。しかし、これから長く続く職業人生を安定させるのは、“働く者としての基本行動”だ。どんな職場に配属されようが、どんな上司の下で働こうが、基本行動が身についていれば、概ね対応できる。適度な人間関係を保ち、業務を進めることができる。

 大きな成果を期待されない1年目だからこそ、徹底的に基本を学ぶ時間がある。“学ぶべきことを、学ぶべき時に、学ぶこと”が、段階的な成長を促すのだ。新卒正職員で採用される者には、大きなアドバンテージである。キャリア採用や契約職員にはない、着実な職業人生を歩むキャリアのスタートだ。

 フォローアップは、やはり必要だ。8か月の経験であっても、個人の成長差は大きい。一例であるが、“正しい名刺交換”が、できる者とできない者がいる。業務ばかりを教えていると、業務以外の“働く者の常識”がもれることがある。自分の業務に“名刺交換”の機会がない者もいるのだ。

 これでは、人材の質がバラつき、いずれ業務に支障が生じる。“そんな基本的なこともできないのか?何年目だ?”と、言わなくてすむように入庫1年目には、全員に同じように基本を徹底させる機会が必要だ。

 昨日の研修は、受講生の真剣な取り組みと事務局の万全の準備によって、滞りなく進めることができた。帰りの電車の中で連絡をいただいた。来年度の研修実施が決定した、と聞いた。

 

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